第2回日本大学不動産戦略セミナー
2017-01-20
『ビッグデータが語る不動産市場の未来:
少子高齢化・AIそして,国際不動産市場』
清水千弘 日本大学教授
日時:2017年1月20日(金)
19時00分~19時10分 主催者あいさつ
19時10分~20時10分 『ビッグデータが語る不動産市場の未来:
少子高齢化・AIそして,国際不動産市場』清水教授講義
20時10分~20時20分 質疑応答
20時20分~20時30分 事務連絡
20時40分~22時30分 懇親会(希望者のみ)
会場:日本大学理工学部5号館
(総武中央線「御茶ノ水」駅より徒歩5分)
定員:70名➔満席御礼
会費:1,000円
懇親会会費:4,000円(希望者のみ)
※大学生、大学院生は無料となります。(社会人学生は有料)
懇親会会場は御茶ノ水駅近くの居酒屋になります。
席は全席禁煙です。お酒を飲まない方でも楽しく懇談していただけます。
講演者の清水教授も参加されます。
第2回日本大学不動産戦略セミナーの講師は
日本大学教授の清水千弘先生でした。
清水先生は不動産分野の研究者として、
八面六臂の活躍をされています。
日大教授としてだけでなく、
シンガポール国立大学不動産研究センター教授、
マサチューセッツ工科大学不動産研究センター研究員
としても活動されています。
日本国内のみならず、海外の不動産事情に詳しい、
こういう研究者は日本には少ないので、清水先生は常に講演等で
引っ張りだこ状態です。
そんな清水先生の今回の講演タイトルは
『ビッグデータが語る不動産市場の未来:
少子高齢化・AIそして,国際不動産市場』です。
最近、不動産業界でリアルエステートテックという言葉が
広がってきています。
これはリアルエステートとテクノロジーを組み合わせた造語ですが、
テクノロジーの力で不動産取引の仕組みや商習慣を変えようという
ことです。
清水先生のお話はビッグデータやAIを中心として多岐に渡りました。
最初にディープラーニングのツールについて、
その技術は25年前にすでに存在していたというお話が衝撃的でした。
つまり、25年前のツールをネクストやリブセンス、そしてイタンジが
使っているということです。
ではなぜ今になってこの技術が注目を浴びているのか。
これはデータがそろってきたことに起因するとのこと。
データがいかに重要か、ということです。
「人も老化するが、都市も、そして建物も老化をする」という言葉が
印象に残っています。
そんな中で生き残る都市の条件は「アメニティが充実しているところ」
とのことです。
アメニティとは、芸術、スポーツ、レストランなどです。
レストランも様々な種類がそろっていることが重要で
和食、イタリアン、中華、フレンチ・・・などが楽しめる街がベストということです。
また、オリンピックというメガイベントが不動産市場に影響を与えないという
ことも世界のデータを示しながら分析していただきました。
最後の清水先生のお話は現在の浮ついたリアルエステートテックに
活を入れるものでした。
「あまりにも事業者目線で、いくらテクノロジーを入れてもそれは
ただ単に事業者にとってコストダウンにつながるだけである」、と。
また、こうも断言されていました。
「消費者にとって利便性を高めるテクノロジーでなければ、
リアルエステートテックは滅ぶでしょう」、と。
抽象度の高い清水先生の目線には、心から感銘を受けました。