主催者あいさつ

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日本大学大学院理工学研究科不動産科学専攻 根上彰生教授 インタビュー


(根上彰生教授 研究室にて)

※聞き手 事務局 沖野元

日本大学大学院理工学研究科不動産科学専攻とは

沖野「まず、主催の日本大学大学院理工学研究科不動産科学専攻について、どのような専攻かを教えてください。」

根上教授「平成4年に設立した専攻になります。それ以前から建築学部の中で不動産教育を導入した経緯が
あり、その延長線上で建築学部だけではなく学際領域としての不動産に関する大学院での専攻を設立する
という流れで理工学研究科の中に不動産科学専攻を設立したということになります。
建築が母体となって不動産教育を開始したという経緯ですけれど、理工系だけではなくて幅広い分野から
不動産の教育を行うことを目的としています。」

沖野「では、その不動産科学専攻が不動産戦略セミナーを開催しようと思ったのはどうしてでしょうか。」

根上教授「平成4年から専攻を設立して不動産教育を実施してきたという実績はあるものの、社会的には
認知度が低かったということもあり、そのPR、あるいは大学で研究したものを少し実務家の方々にも知って
いただく機会を作りたいという思いがあってスタートさせたというような経緯です。」

沖野「今までにすでに3回ほど開催したわけですが、やってみて手応えのようなものは感じられましたか。」

根上教授「受講される方の大半は不動産の第一線で活躍されている実務家の方々ですけれども、大変熱心に
聴いていただいていますし、懇親の機会も含めてネットワークができつつあるような成果があったかなと
思っています。」

日本大学不動産戦略セミナーの意義

沖野「このセミナーを開催する意義はどのようなところにあるとお考えでしょうか。」

根上教授「大学の側からすると、不動産という領域の教育プログラムがあるということをPRしたいという
ことがありますし、参加される実務家の方も自分の仕事の中だけではなくて、少し仕事を離れて学問とし
ての不動産という分野もあるんだと認識していただいて、大学で今までご自身が経験したことをもとに
論文として取りまとめることをチャレンジしてみようというような方が出てくることも期待しています。」

沖野「それでは最後の質問ですが、今後はこのセミナーでどのような内容を中心にやっていきたいと
お考えでしょうか。」

根上教授「現在は大学で専門の研究者が研究したことを、あるいは取り組んでいることをご紹介するという
かたちで進めていますけれども、これからは徐々に参加していただいた方々からもお話を伺いながら大学の
研究にも実務家の声を取り入れた研究テーマを、とそういうような方向に発展していけば良いと思いますし、
それをまた過去のセミナーにフィードバックしていくというような展開は少し時間がかかるかも知れません
が、そういう流れができたらいいなと考えています。」

沖野「実務者の声を取り入れる、ということでしょうか」

根上教授「大学の研究テーマをアカデミックな内容だけではなくて、もっと実務にすぐ反映できるような
研究テーマもあり得ると思います。」

沖野「そうすると過去3回のセミナーはわりと研究者が一方的に研究テーマを発表する場になっていましたが
参加者の方も含めたパネルディスカッションのようなものも取り入れていくということでしょうか。」

根上教授「はい、そのようなことも考えられるんじゃないかと思います。一方的なセミナーではなくて
双方向な内容になるようなものも含めて考えていきたいと思います。」

沖野「今後のセミナーが期待されますね。ありがとうございました。」

インタビュー日(2017年5月19日)

日本大学経済学部 中川雅之教授 インタビュー


(経済学部会議室にて)

※聞き手 事務局 沖野元

中川雅之研究室とは

沖野 「まず、日本大学不動産戦略セミナーの主催者のおひとりである中川先生の研究室について
簡単に教えていただきたいのですが、今どんな研究を中心にされているのでしょうか。」

中川先生 「公共経済学と都市経済学の研究室になります。不動産に関係することもその研究分野の
ひとつです。
日本の都市がこれから人口減少や高齢化で縮んでいく、コンパクト化をしていくためには
コンパクト化のための人口移動をしていかなければならないし、そのためには不動産流通というのは
柔軟に行わないといけないという観点から、これからの都市を、効率的な都市を作るという意味でも
不動産流通市場というのは非常に重要だと思っています。
それと日本の住宅ストックというのはすでに足りていて空き家がものすごい数あるわけですから、
これから良い住生活を国民や住民に享受してもらうためにはこれまでのように自分の好みに沿った
住宅を新築でどんどん建てていくということはあまり効率的ではないわけです。
従って、既存の住宅ストックをまわしていく、既存の住宅市場を活性化させていくことは国民生活を
豊かにするという意味でも大切になってくると思います。
ですから、どうやって既存住宅市場を活性化していくかということもテーマのひとつになっている
ということです。」

沖野 「はい、わかりました。ありがとうございます。
続いて、中川先生がこの日本大学不動産戦略セミナーの主催者のお一人として関わっている経緯
について簡単にお話いただけますか。」

中川先生 「都市経済学をやっている人が不動産流通とか不動産のことを追求することは珍しい
と思うんですけども、先ほど言った理由からコンパクトシティを実現する意味でも、
あるいは豊かな住生活を実現する意味でも既存住宅の流通を実現していくためにも不動産流通が
非常に重要なことだという認識はあるわけです。
そういう意味で本学の理工学研究科に不動産科学専攻という専門の研究組織があるわけで、
私も知り合いの先生がたくさんいて交流は常日頃ありますし、この分野の日本の諸課題、
コンパクトシティの実現とかあるいは豊かな住生活を高齢化社会においても実現する
ということについて実現するためには、日本大学がリーダーシップをとって
この不動産流通市場を活性化していくというのは非常に意義があることだと思いましたので、
私もその主催者の一人に加えてもらったということです。」

日本大学不動産戦略セミナーの価値とは

沖野 「この日本大学が不動産戦略セミナーを行うことの意義、その価値はどこに
あるとお考えでしょうか。」

中川先生 「今回このようなセミナーを開催している背景というのは、不動産流通市場が
すごく今大きな変化にさらされていることにあります。
そのひとつは既存住宅流通を促進するために、インスペクションをもっとその建物価値に
注目したような仕組みが作られなければならないという流れがありますし、
国もそれをフォローしているわけですよね。
もうひとつは、これはいろいろと議論がありますけれども、国際的な不動産流通とか
あるいは外国人が日本にグローバル化で入って来ている流れがあります。
そして、もうひとつはテクノロジーを使って不動産ビジネスが変わりつつあるという
状況があります。
そういう何十年に一度という大きな変化に直面している中で、
そういうものを研究したり、ビジネスに活かすという機関や研究会を私は知りません。
従って、その新しい不動産ビジネスや不動産市場のあり方のようなものを本学の
理工学研究科不動産科学専攻というアカデミズムの組織とビジネスをやっている人たちが
お互いに意見交換をする機会を設けるというのは、それこそ日本の不動産市場の先端を
いくようなことができるのではないかという期待が私にはあります。」

沖野 「今まで過去3回に渡ってセミナーを開催してきましたが、
中川先生もご参加されている中で、また参加者との交流の中で手応えというか、
お感じになられたことを教えていただけますか。」

中川先生 「私自身も不動産ビジネスを現場でおやりになっている方の声を聴くという
機会はあまりありませんし、逆に現場でビジネスをされている方も今までの
3回それぞれに登壇された講師と、セミナーだけでなく懇親会の中で親しく
意見交換をしていくというのは、お互いに刺激を受けてイノベーションが
起きるとまでは期待できないにしても、異なったバックグラウンドを持つ人たちが
交流をすることについては、このセミナーは非常に成功しているのではないかと
思っています。」

沖野 では最後の質問です。今後、セミナーをどのようにしていきたいとお考えでしょうか。

中川先生 今はアカデミズムの人がプレゼンテーションをして、それに対して
参加された不動産ビジネスをされている方から質問を受けたり、
交流をしていくことが中心になっていますけれども、今後は最先端の不動産ビジネスを
やっている人たち同士でこういうことをやっているけれども制度上こういう問題があるとか、
そういう現場の最先端の情報を共有できるような、そういう機会を設けられたら良いのでは
ないかと思っています。」

沖野 「なるほど、今度はそういう実務者の情報なり考えを研究者や他の参加者と一緒に
聴く機会があれば良いということですね。ありがとうございました。」

インタビュー日(2017年5月25日)


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